スリーピー・ホロウの伝説

原題: The Legend of Sleepy Hollow

· 1859

既存の翻訳(人の手による訳) · 訳 吉田甲子太郎 (†1957) · 出典: 青空文庫 Aozora Bunko · パブリックドメイン

✦ 特別版
ハドソン河の河幅がひろがり、むかしオランダ人の航海者がタッパン・ジーと名づけていたところでは、彼らは用心していつでも帆をちぢめ、航海者の守り、聖ニコラスに加護をねがいながら、横断したものだ。そこの東側の岸にくいこんでいる広い入江の奥に、小さな市場か田舎の港といったような町があり、ある人たちはグリーンズバラと呼んでいるが、本来はタリー・タウン(ぶらつき町)という名が正しく、また普通にはその名で知られている。聞くところによれば、この名は、そのむかしこの近隣の女房たちがつけたもので、市場のひらかれる日に亭主連が村の居酒… 思いおこしてみると、わたしがまだ少年のころはじめて栗鼠射ちで手柄をたてたのは、この渓谷の片側に茂っている高い胡桃の木の林だった。わたしがその林のなかにはいりこんだのはちょうど午どきで、自然はことのほか静かで、わたしは自分の銃のとどろく音にもおどろいたものだ。銃声はあたりの日曜日のような静けさを破り、こだまとなって尾をひき、怒ったように鳴りひびくのだった。世の中の騒がしさから逃れ、わずらわしいことばかり多かった人生の余暇を静かに夢みながら暮すことができる隠居所をもとめるならば、この小さな渓谷にまさるところは知らない。冒頭 · 吉田甲子太郎

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ほかの特別版: ✦ La leyenda de Sleepy Hollow · Carmen de Pinillos

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