原題: On The Principles of Political Economy, and Taxation
既存の翻訳(人の手による訳) · 訳 吉田秀夫 (†1953) · 出典: 青空文庫 Aozora Bunko · パブリックドメイン
リカアドウはユダヤ系の英国人である。彼は、一七七三年、富裕な株式仲買人エイブラハム・リカアドウの第三子として生まれ、幼少にして実際的教育をうけた後、勉学のためアムステルダムに送られ二年の後帰英し、ロンドンで一年間学校教育をうけて、齢わずかに十四才にして父を援けて実業界に入った。二十一才の時クエイカア教徒の女と結婚し、自らもクリスト教徒に改宗したために、父との間は不和になり、ために彼は父から独立して、一時苦難の時を送ったが、まもなく彼も物質的成功を得ることが出来た。そしてこのことは彼に勉学の余裕を与えることとなった… かくて彼れの富が次第に増加し、実業界における彼れの地位がますます重きをなすに至るとともに、また彼れの経済学研究が進むにつれ、彼はまず通貨及び銀行に関する諸論文をもって論壇に登場し、次いでナポレオン戦争にともなう穀物関税に関する論争には一八一五年に『低い穀物価格』を書いて参加し、穀物保護貿易論者たるマルサスの所見を痛烈に批判した。一八一七年の『経済学及び課税の諸原理』の第一版は、以上の諸論の総決算たるものである。冒頭 · 吉田秀夫